「保育園に毎日持っていく連絡帳に書くことがない」「そもそも何を書いたらいいのか分からない」というママさんも多いのではないでしょうか。
私も保育士として働いていますが、コメント欄が空欄だったり「特にありません」と書いてこられるママさんも実際多いです。
ママさんたちも働いておられる方がほとんどですし、産休育休中のママさんも体調が悪かったり、赤ちゃんのお世話で連絡帳を書く時間が取れないという方も多いと思います。
私も現在保育園に通っている子どもが3人いますが「翌日の保育園の登園準備だけでも負担なんですけど!?」と、正直なところ思います。
ですが保育士の立場からすると、連絡帳をしっかり書くことでメリットがたくさんあるんですよね!
今回は連絡帳が必要な理由から、私が実際に連絡帳に書いた実例もご紹介し、この記事を読み終わったときには「大変だけど少し時間を見つけて書いてみようかな」という気持ちに少しでもなってくれるママさんがいてくださると嬉しいです。
連絡帳が必要な理由
生活リズムの把握
乳児クラスの子どもの連絡帳には特に書くことが多く、睡眠時間・授乳回数(時間)・排便回数(時間)・食事内容(時間)などがあり、園によっては育児ダイアリーのように時系列を書くようなタイプの連絡帳を使っているところもあります。
そこまで細かく書いてもらいたいのには理由があり、乳児クラスの子どもたちはなかなか自分の欲求を言葉にして表現することがまだ難しい年齢です。
泣くことでしか自分の気持ちを表現することができない赤ちゃんは、保育士が「なぜ泣いているのか」を考え、その欲求に適切に応える必要があります。そのヒントになるのが連絡帳です。
「朝の授乳時間が〇時だから、そろそろお腹が空いたのかな?」「今日はいつもより早く起きているから、眠たくなってきたのかな?」など、ある程度推測することができます。
子どもの欲求に適切に応えることで信頼関係ができ、小さいながらも「この人はいつも私がしてほしいことを分かってくれている」と理解することで、保育園も安心できる場所だと認識していくことができます。
健康状態の把握
保育園に通っていると感染症などで、体調を崩してしまうことがよくあります。「家では熱は出なかったけれど、咳や鼻水が出ている。」「食欲がいつもより少なかった。」など些細な事でも伝えておけば、いつも以上にその子の体調を気にかけ、こまめに検温するなど対策できます。
困りごとや悩みを相談
保育園の先生は保育のプロです!そして実際に子育てされている先生も多く、子育ての先輩でもある先生も多いです。保育のプロや育児の先輩にわざわざ相談するなんて機会はなかなかありませんが、子どもの普段の様子もわかっている先生に相談できるのはとても心強いです。
「家ではすぐに手が出てしまうのですが、保育園ではそのようなことはありませんか?」と園での様子を聞いてみたり、「好き嫌いが激しく、困っています。」など悩みを聞いてもらうだけでも少し気持ちが楽になることもありますよね。
直接送迎の際に相談するのは少し恥ずかしい、送迎時は先生が忙しそうで声をかけずらいなどでも、連絡帳は先生意外に見られることもありませんし、返事も連絡帳に書いてあれば家に帰って時間があるときに読み返せばいいので時間を取られることもありません。
子どものエピソードの共有
正直わが家の連絡帳の大半はこれです。面白かった子どもの行動や、休日の出来事をよく書いています。
出来事を思い出しながら書き、先生とエピソードを共有することで子どもの性格や特徴をよく知ってもらうことができます。
保育士の立場からですと、登園後に子どもと会話をするきっかけや、気分がすぐれないときに気持ちを切り替えらるネタにもなります。
わが家の実例紹介
わが家の3人兄妹の連絡帳に実際に書いていた内容を、保育士目線から書いておいてもらえると助かると思うことをピックアップしてご紹介します。
【生活リズム編】
〈パターン1〉 寝る時間がいつもより遅かったので、早く眠たくなってしまうかもしれません。
睡眠時間がいつもよりも少ないと、給食中に眠たくなってしまいしっかり食べられないということもあります。連絡帳で知らせていれば午前睡をしたり、給食を食べるときに少し援助をしてしっかり食べたうえで少し早めにお昼寝をするという対応がとれます。
〈パターン2〉 授乳回数が減ってきて、夜もしっかり寝てくれるようになり、とても楽になりました! このまま夜間だけでも断乳していこうと思います。 まだ少し早いのかなと寂しい気持ちもありますが、〇〇ちゃんのストレスになるのも嫌なので、子ども優先で進められるよう、変わった様子があれば教えてください。
夜間断乳や母乳からミルクに移行するなど、授乳に関してはこまめに伝えておくことで、子どもの情緒の変化や食事量の調節のヒントになります。日中は保育園で過ごすことが多い場合には、断乳によるストレスなどに気づきやすいのは保育園での様子からなので、少しでも気になる様子があれば知らせてもらうようにしておけば、子どももママパパも安心できます。
【体調編】
〈パターン1〉 昨日少し軟便が1回出ました。食欲はありますが、繰り返すようでしたら病院を受診しますので、また様子を教えてください。念のため牛乳はなしでお願いします。
何回軟便が出たのか書いてあると、お迎えの連絡する目安になります。保育園では牛乳などの乳製品がおやつで出るので、避けてほしい時には連絡帳に書いておき、なおかつ朝口頭で伝えるとベストです◎
〈パターン2〉 数日続いた熱も昨日の夕方ようやく下がりました。まだ咳と鼻水がよく出るので、また熱が上がるようでしたら職場に連絡してください。
お迎えをお願いする場合の連絡先を書いておけば、電話連絡もスムーズです。今日はパパがお迎えに行けそうという日には「パパのスマホに連絡をお願いします。」と記入して、あらかじめ連絡のすれ違いが生じないようにしておきましょう。
【食事編】
〈パターン1〉 離乳食を後期食にしました。モグモグして食べれているようです。よく食べてくれるので、少しずつ食材も増やして、おいしく食べてくれると嬉しいです。
離乳食の時期には保育園でも給食があるので、食べたことのある食材や固さ、量などの情報はしっかり共有しておくことがとても重要です。アレルギー対策のこともあるので、進め方や食材チェックの仕方はそれぞれの保育園で違いはあると思いますが、家庭と保育園の連携をきちんととることで安心安全に離乳食期を過ごすことができます。
〈パターン2〉 最近にぃに(兄)が箸で食べているのを見て憧れがあるのか「箸使いたい」と言うようになりました。まだ早いかなと思うのですが、お下がりの補助箸があるので使わせてみたら、やっぱりまだ難しいようでした。でも興味はあるようなので、補助箸とスプーン、フォークを出して気分で使ってもらうようにしてみました。
保育園によっては補助箸を勧めていないところや、早い段階で箸を使うところなど様々です。それも園の特色なのですが、1番は子どもの成長に合わせることが重要なので、家庭での取り組みを保育園に知らせて共有することも大切です。
【排泄編】
〈パターン1〉 わが家では補助便座を使っているのですが、今のところ嫌がらずに座ることができています。トイレでおしっこすることはまだできていませんが、少しずつトイトレを家でもできるようにしていきたいです。
これは保育園でおまるに座ることを始めたと言われたので、家でも少しずつトイレトレーニングができたらなと思い、家での進捗状況をお伝えしました。トイレトレーニングは段階ごとに進めていくので、保育園と家でも同じように進めていくことが早くおむつが取れるコツです。
そのためには家での様子をきちんと伝えておくことが重要です。保育園では行くけど家では嫌がってトイレに行ってくれないという場合は先生に相談し、トイレへの誘い方やトイレに行きたいと思うような工夫も教えてもらうと良いです。
【エピソード編】
〈パターン1〉年中児長男の場合 家にいるとよく怒られている〇〇ちゃんですが、最近寝る前に自分の中で1日の反省をしているのか「今日かあちゃんに怒られたっけ?」と確認してきます(笑)私も怒った記憶がないときは「今日は怒ってないと思うよ。」と言うと「〇〇ちゃんもそう思う。ぎゅーしよ!」と言って寝ます。 怒られた時には「〇〇ちゃん今日□□せんくて怒られたよね。ごめんね。」と謝ってくるので「かあちゃんも言い方きつくてごめんね。」と寝る前に二人で反省して、ぎゅーして寝ます。 いつまでしてくれるんだろうと思いながら、寝る前の貴重な時間を過ごしています。
〈パターン2〉2歳児長女の場合 お休みの日に私(母)の実家に帰りました。じぃじとばぁばにたくさん甘えさせてもらい、とても楽しい週末が過ごせました。「どこか行きたいところある?」と聞かれると必ず「10円ガムのガチャガチャしたい!」と近くの小さいスーパーに行きたいと言うので「またかい!!」と突っ込まれていました(笑) 今回のお休みにもちゃんとリクエストに応えて連れて行ってくれたのですが、あまりにも何度も言うので100円分の10円ガムを買いだめしていたばぁばでした。(きっとガムじゃなくてガチャガチャがしたいのだと思うのですが…)
〈パターン3〉0歳児次女の場合 昨日テレビの前に寝転がってテレビを見ていたのですが、私(母)もスマホを見ていて視線がずれているときに「ブッ!!」とおならの音がした途端〇〇ちゃんが「え!?」と言うので『あぁにぃにかねぇねがしたのかな?』と思い確認すると、音がした方向には〇〇ちゃんしかいませんでした。さも自分ではないように装っていたのか、はたまた自分がしたおならのあまりの大きさに本当にびっくりしたのか、どちらにせよ涙が出るほど笑わせてもらいましたww
連絡事項がない時には、面白かったエピソードを書くようにしています。連絡帳を書く前日の出来事でなくても「先日は」という書き出しで数日前のエピソードを書くこともあります。
私が思う子どものエピソードを書くメリットはいくつかありますが、一番は先生とコミュニケーションを取りやすくするためです。私がこのようにエピソードを書いていたらお迎えの時に「お母さん連絡帳読みました!」とお話ししてくれます。それに付随した園での様子も教えてくれたり、会話のネタになるのでついつい長話してしまいます…。
そうして先生とコミュニケーションをしっかりとることで、何かあったときにこちらも相談しやすいですし、子どもも親しげに話している様子をよく見ていてより一層先生を信頼できるようになります。
まとめ
連絡帳を書くことが面倒に感じているママも多いと思います。そんな時にはたまにはパパに書いてもらうのも良いです!パパからの視点で子どもの成長をどう感じているのかを知ることができるチャンスでもありますし、読む側もパパも育児に参加してくれているのだなと感じることができます。
私の場合連絡帳を育児日記のように使っているので、子どもが卒園するときに読み返して泣こうかなと思っています(笑)
何はともあれ毎日仕事、育児、家事をこなすママパパさんいつもお疲れ様です!!連絡帳は最低限の必要事項だけ書いていればコメントは本当に何を書いても自由なのです!
私の職場の保育園の子どもの連絡帳には「〇〇くんが描きました」と子どもが絵を描いてくれていました。それでもいいのです!なんなら「可愛い絵だな。」と書いている姿を想像してほっこりしました。
負担に思うのであれば、それも先生に相談してみるのも良いと思います。
ママパパが忙しいことは保育園の先生も分かってくれています。無理のない範囲で連絡帳を書くことも楽しめるといいですね。
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